米Hewlett-Packard(HP)と米Talking Blocksは,HP社によるTalking Blocks社の買収について最終合意に達した。HP社が米国時間9月3日に発表したもの。買収手続きは9月末に完了する見込みだが,買収金額など詳しい取引条件については明らかにしていない。

 Talking Blocks社は,サービス指向アーキテクチャ(SOA)とWebサービス管理ソフトウエアを手がける企業。管理情報を統合するための基盤技術を用意し,サービスとユーザーの関係を管理するとともに,両者の相互作用を安全な方法で制御する手段を提供する。「同社の技術を導入すると,多種多様なITリソースを管理する際のコストと複雑さを減らせる」(HP社)

 HP社はTalking Blocks社を買収することで,IT運用に関わる負担軽減を目指す企業向けITソリューション戦略「HP Adaptive Enterprise」の強化を図る。「Talking Blocks社の標準ベースSOAを使えば,さまざまな社内システムと社外パートナ・システムとの統合が容易になり,柔軟性の高い環境でWebサービス利用を管理できる」(HP社)。同社では,「Talking Blocks社の技術を活用することで,『Web Services Management Framework』に対応可能なWebサービス管理プラットフォームを迅速に提供できるだろう」としている。

 買収完了後,現在のTalking Blocks社製品はHP OpenViewソフトウエア・チャネルを通じて提供し,HP社のEnterprise Systems GroupとHP Consulting and Integration Servicesが担当する。

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